コーヒーは、豆の種類や産地、焙煎、挽き方、抽出など、こだわればこだわるほど奥が深くなります。
そんな中で、「自宅でおいしいコーヒーが飲みたい」という方が最初に手を出すコーヒーアイテムが“コーヒーミル”ではないでしょうか。
コーヒーミルは挽きたてのおいしいコーヒーを楽しむための必須アイテムです。
ただし、種類によってコーヒーの粉の仕上がり具合が大きく異なり、味にも大きく左右するため、コーヒーミルを選ぶ時には、4タイプの方式の特徴をしっかりと理解して選ぶことが、おいしいコーヒーのための第一歩です。
INDEX
ポイントは“均等にコーヒー豆が挽ける”こと
どんなコーヒーミルが理想的なコーヒーミルなのでしょうか。
一言で言えば、“均一にコーヒー豆が挽ける”コーヒーミルが理想的です。
当たり前の事のように聞こえますが、コーヒーミルは方式や種類によって均一にコーヒー豆が挽ける能力が大きく異なります。
そして粉砕されたコーヒーの粉のサイズのバラつきは、コーヒーの味を大きく落とします。
基本的にコーヒーミルの能力の低さは次の2つのポイントで分かります。
微粉
粗い欠片
今使っているコーヒーミルを使って挽いた粉にどちらかの状態が見られるなら、今回ご紹介する選び方でコーヒーミルを新しい物にすると、びっくりするほどコーヒーの味が変わるかもしれません。
4タイプから選ぶコーヒーミル
ネットショッピングでも電気屋さんでもいろいろなコーヒーミルが売られているので、「どれを選んだらいいかわからない」という方も少なくないのではないでしょうか。
基本的には、コーヒーミルは4タイプに分けることができます。それぞれの特徴を比較した表を確認しましょう。
手動臼式 | 電動プロペラ式 | 電動臼式 | 電動コニカル式 | |
見た目 | ||||
粉の均一度 | ★ ★ ☆ | ★ ☆ ☆ | ★ ★ ☆ | ★ ★ ★ |
サイズ | ★ ★ ★ | ★ ★ ★ | ★ ★ ☆ | ★ ☆ ☆ |
かかる時間 | ★ ☆ ☆ | ★ ★ ☆ | ★ ★ fa-star-half-empty | ★ ★ ★ |
価格 | ★ ★ ★ | ★ ★ ★ | ★ ★ ☆ | ★ ☆ ☆ |
(画像引用:楽天市場)
ではそれぞれのコーヒーミルの特徴やメリット・デメリットについて見ていきましょう。
手動臼式
価格相場:2,000円~2万円
手回しするためのハンドルが取り付けられたコーヒーミル。内部に取り付けられた金属(ファインセラミックのものもある)の臼が上下で噛み合わせになっていて間に入ったコーヒー豆をすり潰して粉砕します。
メリット
・粒度(粉の粗さ)が比較的均一になりやすい
・レトロな雰囲気のデザインのものが多く、部屋のインテリアとしても映える
・コンパクトで場所を取らないので、屋外(キャンプ)などで使うといった使用方法も可
・価格も2,000円前後からなため、購入しやすい
デメリット
・一人分のコーヒーを挽くのに約1分ほどと時間がかかる
・力がいるため腕が疲れやすい
・粒度の調節も手動なため微調整には慣れが必要
こんな方におすすめ
・はじめてコーヒーミルを購入する方
・安定したコーヒーミルをできるだけリーズナブルに見つけたい方
おすすめの手動臼式コーヒーミル カリタ コーヒーミニミル 42005
カッターには硬質鋳鉄を使用しているなど、コーヒー用品のカリタならではのこだわりで長くいつまでも使えます。
レトロな雰囲気は、リビングやキッチンのインテリアとしても最適。また挽くときの“ゴリゴリ”とした独特の手応えは、手動式ならでは。
ただし、勢いをつけて挽くと上からコーヒーの豆がこぼれてしまうこともあるので注意しましょう。
電動プロペラ式
価格相場:3,000円~1万円
いわゆるフードプロセッサーのように、刃のついたプロペラが回ることでコーヒー豆を刃とぶつけながら粉砕するタイプのコーヒーミル。ボタンを押す時間の長さでコーヒーの粒度を調節します。
電動ミルの中では一番リーズナブルで、単純構造なためお手入れも楽です。場所も取らないコンパクトなものが多く、比較的初心者の方によく選ばれています。
ただし構造上どうしても粉の粒度が均一にならず、微粉や粗い欠片ができやすい特徴があります。コーヒーミルを振りながら使うなどの工夫でも挽き具合は多少改善できますが、面倒でなければ同じ金額で帰る手動臼式、またはもう少し金額を出して電動臼式のミルを購入することをおすすめします。
メリット
・価格がリーズナブル
・ボタンを押すだけの簡単操作
・コンパクトで置く場所を選ばない
デメリット
・粒度が均一にならない
・摩擦の熱でコーヒーが劣化する
・粉を出す時に多少こぼれて掃除が面倒
こんな方におすすめ
・安くて電動のコーヒーミルが欲しい方
・お手入れが楽なコーヒーミルが欲しい方
おすすめの電動プロペラ式コーヒーミル カリタ 電動コーヒーミル CM-50
カリタのCM-50は50gのコーヒー豆を約15秒で中挽きにしてくれる基本の性能の高さが特徴。
大きさも500mlペットボトルよりも小さなコンパクトサイズなので、場所を選ばずに設置することができます。
電動臼式
価格相場:4,000円~2万円
手動臼式のコーヒーミルを電動にしたタイプのコーヒーミル。コスト的には電動プロペラ式に少し金額をプラスするだけで手に入り、粉の粒度の均一性や微粉の少なさはプロペラ式よりも格段に上回ります。
また手動臼式は粉の粗さの調節に慣れが必要ですが、電動臼式のコーヒーミルの場合、ダイヤル式で簡単に狙ったとおりに豆を挽くことができるため、使いやすさにも優れています。また手動臼式は挽くのに時間がかかりますが、電動式は非常にスピーディーに豆が挽けるのも特徴です。
メリット
・粒度が均一
・微粉や粗い欠片が少ない
・価格もリーズナブルなものもあり、コストパフォーマンスに優れる
・ダイヤル式で狙い通りに豆が挽ける
デメリット
・臼のすき間の掃除など、メンテナンスが少し面倒
・価格によって性能が異なる
こんな方におすすめ
・高品質な電動コーヒーミルをリーズナブルに見つけたい方
・豆や飲み方に合わせて豆の粒度を簡単に調節したい方
おすすめの電動臼式コーヒーミル フジローヤル みるっこDX R-220
業務用の高性能な機能はそのままに、家庭用にコンパクトで可愛いサイズになりました。ガッシリとした頑丈なボディで安定感があり、ずっと使い続けたくなるデザインも魅力です。
一回分のコーヒーを挽くのにかかる時間はたったの約9秒、毎分250gのコーヒーを挽くことができます。頻繁にコーヒーを飲む方や、家族でコーヒーを飲む機会が多い方におすすめの信頼できるコーヒーミルです。
電動コニカル式
価格相場:1万円~3万円
4種類のコーヒーミルの方式の中で最も本格派なのが電動コニカル式です。挽きたてのコーヒーが飲める喫茶店やコーヒーショップなどが使っているコーヒーミルの多くはこのコニカル方式です。
鋭利な溝が刻まれた円板が向かい合って回転することで、中に入る豆を切り刻んで粉にします。臼式のように「すりつぶす」のではなく、「切り刻む」ことで、微粉や粗い欠片の発生を最低限に抑えることができます。価格は約1万円からと高額なので、コーヒーミルにそこまでお金がかけられる人は多くないかもしれませんが、コーヒーの味を追求するなら後悔しない選択です。
メリット
・最も粒度が均一
・細かい粒度設定が可能
デメリット
・価格が高い
・サイズが大きく設置スペースの確保が必要
こんな方におすすめ
・味をとことん追求したい本物志向の方
・コーヒーのためならある程度のスペースが確保できる方
おすすめの電動コニカル式コーヒーミル カリタ ナイスカットG
前モデルの「ナイスカット」はコーヒー通の間で“名機”として知られていましたが、リニューアルされた“ナイスカットG”はさらに粉砕速度を落とすことで、新鮮な豆本来の味わいを引き出します。ずっと使い続けたくなるような一生モノのコーヒーミルをお探しなら後悔させない新たな名機です。
まとめ:コーヒーミルで変わるコーヒーの味わい
理想は“均一にコーヒー豆が挽ける”コーヒーミルを見つけることです。ただし、予算やコーヒーミルの設置スペースなど、他にも考慮しなければならないことがあります。
そこで、今回の記事を参考にしながら自分にピッタリと合ったコーヒーミルを見つけてください。コーヒー豆本来の味わいをもっと楽しめるようになるはずです。