
珈琲きゃろっとの豆を買ったら、一度は試してみたいのが「きゃろっと式」の淹れ方です。
普通のドリップと大きく違うのは、最後まで抽出せず、前半の濃いコーヒーだけを取り出して、残りはお湯を足して仕上げること。
「せっかく淹れたのに、お湯で薄めるの?」と私も最初は思いました。
そこで実際に、
- コーヒーメーカー
- ハンドドリップ
- 旧冊子で紹介されていた「究極編」
の3通りを試して、普通に淹れたときとの違いを比べました。
きゃろっと式の一番大きな特徴は、欲しい量の途中で抽出を止め、残りを差し湯することです。
実際に試すと、普通に最後まで落としたときより苦味やエグミの角が取れ、すっきりした味になりました。
特に違いを感じたのが深煎りのマンデリン。コクは残しながら重たい苦味が和らぎ、甘みも感じやすくなりました。
最初に試すなら、特別な器具がいらないハンドドリップのきゃろっと式がおすすめです。
珈琲きゃろっと「きゃろっと式」の淹れ方とは?
珈琲きゃろっとでは、購入者向けの冊子や公式動画で独自の抽出方法を紹介しています。
現在の公式ページでも、きゃろっと式の大きなポイントは変わっていません。
- 熱湯をそのまま使わない
- 粉全体を蒸らす
- 大量のお湯を一気に注がない
- フィルターへ直接お湯をかけない
- 最後まで落とし切らない
- 途中で抽出を止め、差し湯して完成量にする
一般的なドリップでは、必要な量までドリッパーからコーヒーを抽出します。
一方、きゃろっと式では、味わいの中心となる成分は抽出の前半に多く出ると考え、後半を使いすぎないのが特徴です。
前半だけ抽出して、残りをお湯で足す

実際に、ドリップの前半と後半を別々に取って飲み比べてみました。
見た目からかなり違います。
前半は色が濃く、後半になるとかなり薄くなります。
飲んでみても、
- 前半:甘み・苦味・コクがしっかりある
- 後半:かなり薄いのに、苦味やエグミなどの雑味を感じる
という違いがありました。
特に後半は、見た目は薄い茶色になっているのに、飲むと舌には苦味やエグミが残る感じです。
これを飲み比べると、
「だったら後半まで無理に抽出せず、前半の濃いコーヒーにクセのないお湯を足した方がいい」
という、きゃろっと式の考え方が分かりやすくなりました。
珈琲きゃろっとでは、抽出の前半に味わいの中心となる成分が多く出るとして、後半まで抽出せず差し湯することで、雑味を抑えたクリーンなコーヒーに仕上げると説明しています。
「お湯を足したら水っぽくなるんじゃない?」
と思いますよね。
私もそうでした。
ところが、実際に飲むと単純な「薄いコーヒー」という印象ではありませんでした。
後味が軽くなりながら、コーヒーらしい味わいはしっかり残るという表現の方が、私が飲んだ感覚には近いです。
現在の公式説明では、同じ粉量・同じ完成量で比べると、きゃろっと式は通常のドリップより若干薄くなるとしています。
一方、応用編では粉を通常より約1割多く使うことで、差し湯をしても通常ドリップとほぼ同じ濃度に調整できます。
つまり「差し湯=必ず薄いコーヒーになる」のではなく、粉量・抽出量・差し湯量を組み合わせて好みの濃度に整えるという考え方です。
まず覚えたい|きゃろっと式ハンドドリップの基本
3種類の方法を紹介する前に、現在のきゃろっと式の基本を整理しておきます。
- お湯は85~90℃程度
- 最初に粉全体を濡らして蒸らす
- 蒸らしは約30秒が目安
- 静かにお湯を注ぐ
- 完成量の途中でドリッパーを外す
- 残りは差し湯で調整する
現在の公式では、実店舗の中煎りコーヒーを87℃で抽出していると紹介しています。
湯温は高ければ高いほどいいわけではありません。
特に深煎りは、高温で強く抽出すると苦味が前に出すぎることがあります。
2杯分300mlなら20gが基本の目安
簡単に試すなら、
- コーヒー粉:20g
- 完成量:300ml
くらいから始めると分かりやすいです。
粉全体を蒸らしてからゆっくり抽出し、約150mlでドリッパーを外し、残りをお湯で300mlまで調整します。
濃いと感じれば差し湯を少し多く、薄ければ少なくするなど、自分の好みに調整してください。
①コーヒーメーカーできゃろっと式を試す

「ハンドドリップをする時間がない」
という人でも、きゃろっと式はコーヒーメーカーで試せます。
現在も公式では、コーヒーメーカー用のきゃろっと式を紹介しています。
用意するもの
- コーヒーメーカー
- コーヒー粉20g(2杯分の場合)
- 1杯分の水
- 差し湯用のお湯1杯分
コーヒーメーカーでの淹れ方
- 2杯分なら、コーヒー粉20gと1杯分の水をコーヒーメーカーにセットする。
- スイッチを入れる。
- サーバーへ最初の一滴が「ポタッ」と落ちたら、一度スイッチを切る。
- 約30秒蒸らす。
- もう一度スイッチを入れ、抽出する。
- 出来上がった濃いコーヒーに、残り1杯分のお湯を加える。
- よく混ぜて完成。
全自動やミル一体型など、途中で電源を切るとエラーになったり、抽出を再開できない機種もあります。
その場合は無理に電源を切らず、可能な機種であれば抽出を始める前にコーヒー粉へ少量のお湯を回しかけ、約30秒蒸らしてからスタートする方法もあります。
機種によって構造が違うため、無理な操作はせず取扱説明書を優先してください。
飲んでみた感想|いつものコーヒーメーカーより角が取れた

実際に飲むと、普通にコーヒーメーカーへ任せて最後まで抽出したときより、かなりすっきりしました。
使ったのはブレンドです。
コクまで消えてしまうわけではなく、
「コクはあるけれど、角が取れた」
という印象。
私は普段からコーヒーメーカーも使いますが、この一手間だけでも味の違いは分かりました。
ただし、
別にお湯を沸かす必要がある
ので、完全にスイッチひとつという手軽さではなくなります。
それでも朝の忙しい時間にハンドドリップするよりは楽です。
②ハンドドリップできゃろっと式を試す

次は、一番試しやすいペーパーハンドドリップです。
私が試したときに使った豆は、
マンデリン・スマトラタイガー
でした。
かなり深煎りの、力強いコーヒーです。
用意するもの
- ドリッパー
- ペーパーフィルター
- コーヒーサーバー
- ドリップポット
- 珈琲きゃろっとの豆
基本的な手順
- ドリッパーにフィルターとコーヒー粉をセットする。
- 85~90℃程度のお湯を粉全体へ静かに注ぐ。
- 約30秒蒸らす。
- 粉の中心付近へ、静かに数回に分けてお湯を注ぐ。
- 作りたい量の途中で抽出を止め、ドリッパーを外す。
- 残りを差し湯して好みの濃度に調整する。
大切なのは、ドリッパーの中のお湯が全部落ちるまで待たないこと。
まだ液体が残っていても、必要量まで抽出したら外します。
飲んでみた感想|深煎りマンデリンとの相性がよかった

これはかなり違いが分かりました。
マンデリン・スマトラタイガーは深煎りなので、普通にドリップすると苦味がかなり強く出ることがあります。
以前飲んだときも、
「もう少し甘みや香りが前に出ればいいのにな」
と感じることがありました。
きゃろっと式にすると、苦味の芯とマンデリンらしいボディは残りながら、後味がかなり軽くなりました。
「深煎り=ただ苦い」
ではなく、
コクの奥にある甘みを探しやすくなった
という印象です。
40年ほどコーヒーを飲んできましたが、同じ豆でも抽出方法だけでここまで印象が変わるところは面白いですね。
珈琲きゃろっとで深煎りを買って、
「ちょっと苦すぎたかな」
と感じた人には、一度試してほしい淹れ方です。
③旧冊子の「究極編」も試してみた

私が購入した当時の冊子には、通常のきゃろっと式よりさらにこだわった「究極編」も掲載されていました。
現在の公式ページでは、近い考え方の方法を「応用編」として紹介しています。
普通のハンドドリップより、
- 豆を少し多めに使う
- 湯温をしっかり管理する
- 抽出量を正確に見る
- 前半の濃い液体だけを使う
という方法です。
現在公式が紹介する応用編の分量
| 完成量 | 豆使用量 | 抽出する量 | 差し湯 |
|---|---|---|---|
| 250ml | 23g | 100ml | 150ml |
| 350ml | 30g | 150ml | 200ml |
| 450ml | 45g | 150ml | 300ml |
スマホの方は横にスクロールできます。
※差し湯量は好みの濃度に合わせて調整できます。
通常ドリップより、豆を少し贅沢に使う方法です。
公式でも、応用編のデメリットとして通常より1割程度多く豆を使うことを挙げています。
また現在の公式では、応用編で濃く抽出するのが難しい場合、蒸らし時間を1分程度まで長くしてもよいと案内しています。
湯温は85~90℃程度|私が試したときは87℃
私が持っている当時の冊子では、
- 基本:87℃
- 深煎り:85℃
を目安にしていました。
現在の公式ページでも、基本ポイントは85~90℃程度で、実店舗の中煎りは87℃で抽出するとしています。
細かなレシピ名は変わっても、
熱湯を使わず、少し温度を下げて丁寧に抽出する
という考え方は現在も同じです。
私が試した究極編の手順
私は当時、ネルドリッパーの代わりにHARIO V60で試しました。
- お湯を87℃程度まで下げる。
- ドリッパーへ粉をセットする。
- 粉全体にお湯を行き渡らせ、約30秒蒸らす。
- 細く静かにお湯を注ぐ。
- 決めた抽出量まで来たら、すぐドリッパーを外す。
- 差し湯して完成量まで増やす。
- よく混ぜて濃度を均一にする。
飲んでみた感想|今回試した中では一番おいしかった

同じマンデリン・スマトラタイガーを使いました。
率直に言うと、
今回試した3つの淹れ方の中では、この方法が一番おいしく感じました。
特に、同じマンデリンを使った通常のきゃろっと式ハンドドリップと比べても、違いを感じました。
普通のきゃろっと式ハンドドリップは、
「カドを取ってクリーンにする」
という印象でした。
一方、究極編はそれだけではありません。
口に含んだときに甘みとボディがはっきり残り、雑味だけが一歩後ろへ下がったように感じました。
深煎りマンデリンの力強さはちゃんとあります。
でも「苦い、苦い」で終わらず、その奥にある味を楽しみやすい。
豆を多く使ったり、温度を測ったりするので毎朝やるには少し面倒です。
その代わり、
休日に時間をかけてコーヒーを楽しみたいときには、この方法が一番面白い
と思います。
3通り試して比較|一番おすすめなのはどれ?
実際に試した3種類をまとめると、こんな印象です。
| 淹れ方 | 手軽さ | 味の印象 | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| コーヒーメーカー | ◎ | 角が取れてすっきり | 朝など手軽に飲みたい人 |
| ハンドドリップ | ○ | 雑味が減り、豆の個性を感じやすい | まずきゃろっと式を試したい人 |
| 究極編・応用編 | △ | 甘み・コク・クリーンさを感じやすい | 時間をかけて味を追い込みたい人 |
スマホの方は横にスクロールできます。
※味の印象は私が実際に試したときの感想です。コーヒーメーカーではブレンド、ハンドドリップと究極編ではマンデリンを使用しているため、3つすべてを同じ豆・同じ条件で比較したものではありません。
初めてなら、私はハンドドリップをおすすめします。
普段使っているドリッパーで、
「途中で抽出を止めて差し湯する」
だけでも違いを確認できます。
きゃろっと式で失敗しやすい5つのポイント
1.熱湯をそのまま使わない
沸騰直後のお湯をそのまま注ぐのではなく、少し落ち着かせます。
現在の公式目安は85~90℃程度です。
2.蒸らしを省略しない
粉全体を濡らしてから、約30秒待ちます。
コーヒーメーカーでも、この蒸らしを入れるのがポイントです。
3.大量のお湯を一気に注がない
ドボドボ注ぐのではなく、粉の状態を見ながら静かに注ぎます。
4.最後まで落とし切らない
きゃろっと式の肝です。
「まだドリッパーにお湯が残っているから」
と最後まで待たず、予定した量まで来たらドリッパーを外します。
5.毎回の完成量を揃える
意外と大切なのがこれです。
公式も、味が毎回変わる原因として完成量が毎回違うことを挙げています。
20gの豆に対して300mlの日と330mlの日では、同じ豆でも濃度はかなり変わります。
お気に入りの豆量・完成量が決まったら、毎回できるだけ揃えると味が安定します。
「お湯で割る=薄いコーヒー」ではなかった
私がきゃろっと式を初めて見たとき、一番引っかかったのはここでした。
「せっかく淹れたコーヒーにお湯を入れるの?」
という違和感です。
でも実際に前半と後半を分けて飲んでみると、この考え方は理解しやすくなります。
後半部分は色がかなり薄くなっているのに、飲んでみると苦味やエグミが残ります。
なら、
その部分を使わず、前半の濃いコーヒーにクセのないお湯を足した方がいい
という考え方です。
もちろん、コーヒーの淹れ方に唯一の正解があるわけではありません。
最後まで落とすレシピにも、おいしい方法はたくさんあります。
ただ、
珈琲きゃろっとの豆を買ったなら、店側がすすめる方法を一度試してから、自分好みに変えていく
のは面白いと思います。
珈琲きゃろっとの豆が「苦い」と感じた人にも試してほしい
特に深煎りを買って、
「思っていたより苦かった」
「少し重たい」
と感じた人は、豆が合わないと判断する前にきゃろっと式を一度試してみてください。
私もマンデリンでは、普通の抽出よりすっきりして甘みを感じやすい方向へ変わりました。
それでも深煎りが強いなら、カフェオレにするのもおすすめです。
珈琲きゃろっとそのものの味や、グアテマラ・コスタリカ・マンデリンを実際に飲み比べた感想はこちらにまとめています。
これから珈琲きゃろっとを試す人へ
この記事で使っている写真には、以前私が購入した当時の豆も含まれています。
現在のお試しセットは内容が変わっており、2026年9月時点では、
- グアテマラ・ラ・クプラ農園 200g
- コスタリカ モンテ・コペイ エル・エンシノ農園 200g
の合計400gです。
現在の価格や購入条件はこちらで詳しく確認できます。
楽天・Amazon・実店舗など、購入できる場所を先に確認したい人はこちら。
まず豆を試してみたい人は、現在のお試しセットの内容を確認してみてください。
まとめ|きゃろっと式は「途中で止めて差し湯」がポイント

珈琲きゃろっとの「きゃろっと式」を、実際に3通り試してみました。
・お湯は85~90℃程度
・粉全体をしっかり蒸らす
・一気に大量のお湯を注がない
・最後まで落とし切らない
・途中でドリッパーを外す
・残りを差し湯して完成量にする
・毎回の豆量と完成量を揃える
最初は、
「コーヒーにお湯を足して本当においしいの?」
と思いました。
ところが実際に試してみると、単に水っぽくなるのではなく、苦味やエグミの角が取れて、豆の味を感じやすくなるというのが私の感想です。
3種類試した中では、
- 手軽さならコーヒーメーカー
- 最初に試すならハンドドリップ
- 味を追い込みたいなら究極編・応用編
という順番です。
特に印象が変わったのが深煎りのマンデリンでした。
コーヒーは豆だけでなく、淹れ方でもこれだけ表情が変わる。
これがコーヒーを長く飲んでいても飽きないところですね。
珈琲きゃろっとの豆が手元にあるなら、まず一度、いつもの淹れ方ときゃろっと式を飲み比べてみてください。























