本場イタリアでは一生モノとして20年、30年と愛用されるマキネッタ。
アルミ製ということもあり、使いながらエイジングを重ね、自分だけに1台になるタイプの抽出器具です。
せっかくならマキネッタを使ってできるだけ長くおいしいコーヒーを淹れたいですよね。
マキネッタは、使い始めのひと手間のケアが重要です。
今回は、マキネッタ使い始めにしておくべき2つのポイントについて解説します。
香り豊かなモカ・コーヒーで、ホームカフェを始めましょう。
マキネッタ使い始めの2つのポイント
初めてマキネッタを買うとき、誰でも、しっかりと管理して長く使いたいと思うものです。
そんな期待に応えるために、新品のマキネッタの使い始めで行うべき2つのポイントについて解説します。
マキネッタは、決して気難しいコーヒー器具ではありません。
抽出も簡単で、淹れ続けるうちに味も安定してきます。
大切なのは、使い始めの段階でマキネッタに付着した汚れや金属カスを除去し、材質を守る薄い膜をつくってあげることです。
では、2つのポイントに分けてご紹介します。
ポイント1:中性洗剤で洗浄
マキネッタを買ったら、すぐにでもコーヒーを淹れてみたくなりますが、少しお待ち下さい。
最初にすべきことがあります。
それは、
- マキネッタの器具を中性洗剤でよく洗うこと。
- 必要に応じて水だけで数回淹れて慣らしてあげること。
理由は、マキネッタ特有の「金属臭」にあります。
新品未使用の状態でいきなりコーヒーを淹れると、材質特有の金属臭さがコーヒーに移って飲みにくい味に。
これは、ステンレス製よりもアルミ合金製のマキネッタに顕著です。
マキネッタの製造過程でどうしても器具内に残ってしまう金属粉や工業油は、水洗いでは完全に取り除けません。
そのままいきなりコーヒーを抽出してしまうと、金属臭がしてしまい、「思い描いた味じゃない…」とがっかりすることに…。
そのため、中性洗剤できれいに洗浄しましょう。
マキネッタ本体を分解し、パッキンやフィルタープレートも全部取り外して丁寧に洗ってあげてください。
マキネッタは使い始めてからはコーヒーの香りと味を守るため基本的に洗剤で洗うことをしないのですが、初回だけは洗剤を使います。
パッキンやフィルタープレートは爪楊枝で簡単に取り外せる
製品の中には、個体差が結構あってパッキンが取り外しにくいものもあります。
*イタリア製らしいですよね…。
ただし、爪楊枝を使って隙間から差し込むようにパッキンを取り外せば、比較的簡単にフィルタープレートも取り外せます。
ポイント2:コーヒー粉を使って3回試抽出
実際に飲用用コーヒーを作る前に、コーヒー粉を使って3回ほど試抽出してコーヒーを捨ててください。
これは、まっさらなマキネッタの表面にコーヒーで油膜を作り、金属臭を減らして香り豊かなコーヒーを作るため。
また、コーヒー油で表面をコーティングすることでアルミの腐食を予防することも期待できます。
日本では、古くからアルミ製の鍋を使うときには最初に米のとぎ汁を沸騰させて膜を作ることがありますが、マキネッタのコーヒー試抽出は同じ原理です。
味や香りが変化しやすいコーヒーに影響しないように、コーヒー粉そのもののオイルで膜をつくってください。
新品のマキネッタは、むき出しになった材質面がコーティングされていない状態のため、無防備になりがちです。
そのため、金属臭が出やすく、洗剤洗浄しても最初のうちは、抽出したコーヒーに金属臭が移ってしまうことも。
アルミ製のマキネッタの場合、ステンレス製よりもこの傾向が強いです。
コーヒーの味にこだわるなら、面倒でもコーヒー粉による3回の試抽出をスキップしないようにしましょう。
マキネッタは使い始めが肝心
使い始めの2ステップをしておけば、マキネッタの普段のケアは難しくありません。
コーヒーを淹れた後、マキネッタを分解して水洗いと乾燥を徹底させれば大丈夫です。
長く愛用するなら、マキネッタは使い始めのケアが重要になってきます。
使い続けるうちに、深みのある味わいのコーヒーを淹れられるようになるでしょう。
特に、腐食が進みやすいアルミ製の場合、ケアに手がかかる分、おいしいコーヒーを抽出する器具に成長していく過程が楽しいもの。
ぜひ参考にしてみてください。