コーヒー豆の等級

コーヒー豆は栽培される産地や地域によってその風味も異なります。

自分なりの“おいしいコーヒー”を見つけるために、お気に入りのコーヒー産地や銘柄を見つけましょう。

スタッフ
それぞれの産地ごとの特集記事も用意しているので、参考にしてみてください。

 

 

中米のコーヒー産地とその特徴

同じ国内でも地域によってコーヒー豆の風味が大きく変わるなど、豆の個性が光る中米地域。

サードウェーブコーヒーで、高品質なコーヒー豆が求められる中、史上最高額を付けたパナマのゲイシャなど、注目されている生産国が多くあります。

メキシコ

メキシコのコーヒー豆の特徴
1817年から本格的にコーヒー豆栽培をスタート。
現在では、フェアトレードコーヒーやオーガニックコーヒーの生産に力を入れていて、世界有数の認証コーヒーの生産地として知られている。
さわやかな酸味にクリーミーなボディ感、控えめな苦味が特徴。

グアテマラ

グアテマラのコーヒーの特徴
ANACAFE(グアテマラ全国コーヒー協会)が中心となって、品質向上を続けている。
特に国全体の生産量の4%ほどしかないアンティグア地区のコーヒー豆は高品質なことで知られ、高値で取引されています。
比較的明るい酸味と力強いコク、マイルドな苦味のバランスが特徴。

エルサルバドル

エルサルバドルのコーヒー豆の特徴
中米の中では一番国土の狭い国ですが、プレミアムコーヒーの産地として高品質なコーヒー豆を生産。
品種改良も積極的に行われ、風味豊かなティピカなどのアラビカ種を輸出しています。
強すぎない酸味と穏やかな甘味、フルーティーな香りとマイルドなバランスの良いコーヒー豆が特徴。

ホンジュラス

ホンジュラスのコーヒー豆の特徴
寒暖差の大きい高地で高品質なコーヒー豆を生産しています。
近年になり、やっとインフラ整備が進んできたことで、日本でも知名度を上げている産地です。
全体としてバランスの取れたボディ感、フルーティーな酸味やすっきりとした後味が特徴。

ニカラグア

ニカラグアのコーヒー豆の特徴
中米最大の国土を持ち、COE(カップ・オブ・エクセレンス)が開かれるなど、コーヒーへの意識も高いです。
希少性の高いジャバニカ種の人気が高い。
全体的にまろやかな甘味や穏やかなボディ感など、日本人好みのバランスに優れているのが特徴。

パナマ

パナマコーヒーの特徴
コーヒー史上最高額を記録した幻のゲイシャ種で一躍有名となったパナマ。
ゲイシャ以外にも品質の高いアラビカ種を生産しています。
コーヒー豆がフルーツであることを思い出させてくれるスッキリとした酸味やフローラルな香りが特徴。

 

ドミニカ共和国

ドミニカ共和国のコーヒー豆の特徴
さび病被害で生産量が減少して希少性が高くなっているコーヒー産地。
日本ではなかなかお目にかかれません。
有名なブルーマウンテンの原種と言われるティピカ種の生産が行われており、ブルマンと比較するコスパにも優れます。
軽やかな酸味に強い甘みや香りなど、日本人好みの風味が特徴。

キューバ

キューバのコーヒー豆の特徴
ハリケーンなど天災の影響を受けやすいですが、生産させるコーヒー豆は非常に高品質。
“カリブの真珠”とも呼ばれるクリスタルマウンテンという高級銘柄が有名です。
生産量全体の3%しかないクリスタルマウンテンは、深い甘みと透明感のあるバランスの良いコーヒー豆が特徴。

ジャマイカ

ジャマイカのコーヒー豆の特徴
日本で一番有名なブルーマウンテンの産地。
ブルーマウンテンは法律で規格が厳密に定められ、樽詰で日本に輸出される。あまりに高級なため、偽物が出回ることも多いので要注意。
本物のブルーマウンテンは、芳醇な香りと酸味、苦味のバランスに優れた繊細さが特徴。

 
 

南米のコーヒー産地

ブラジルの風景

何年もの間、生産量・輸出量で世界一で世界の巨大なコーヒー産地となっている南米地域。

コモディティコーヒーからスペシャリティコーヒーまで、すべてのコーヒーニーズに応えられる生産体制が整えられています。

ブラジル

ブラジルのコーヒー豆の特徴
大規模農園が多く、コーヒー生産量世界一を誇るブラジル。
ブレンドのベースとして使われるようなコモディティコーヒーから、手摘みで収穫されるスペシャリティコーヒーまで生産されるコーヒー豆のバラエティは豊か。
全体として、苦味と酸味のバランスに優れ飲みやすい豆なのが特徴。

ボリビア

ボリビアのコーヒー豆の特徴
標高3,000m以上が国土の29%を占めるボリビア。地形を生かした高品質なコーヒー豆栽培地として知られる。
ただし、生産量は近年減少傾向なため、希少性が上がっている。
標高の高い小規模農園でゆっくりと育てられるコーヒー豆は、甘みが強く、チョコレートのような深いコクが特徴。

コロンビア

コロンビアのコーヒー豆の特徴
ブラジル、ベトナムに次ぐ世界第3位のコーヒー豆生産国。
生産量は多いですが、ほとんどが小規模農園なのがブラジルとの違い。
“コロンビアマイルド”と呼ばれるほど、マイルドな苦味とコクの優れたバランスが特徴。

ペルー

ペルーコーヒーの特徴
2010年にSCAA(全米スペシャリティコーヒー協会)の品評会で1位を獲得して、近年コーヒー栽培が盛んになっています。
ほとんどが小規模農園で有機栽培が中心。日本ではまずお目にかかれませんが、コピ・ルアクに似た、カフェ・ウチュニャリというコーヒーもあります。
軽めのコクと南米らしいナッツ感の後に、甘みが後味として口に残るのが特徴。

アフリカのコーヒー産地とその特徴

アフリカの風景

コーヒー豆発祥の地であるアフリカでは、モカやキリマンジャロなど、地位がしっかりと確立されたブランド銘柄豆もあります。

経済的な問題を理由にインフラ整備が進んでいないところも多く、これから高品質なコーヒー豆の生産量増加が期待されています。

イエメン

イエメンのコーヒー豆の特徴
“コーヒーの貴婦人”と呼ばれるモカ・マタリの生産地。
モカ・マタリはイエメンでも特にバニーマタル地域で収穫された高級コーヒーを指します。
スパイシーとも表現されるフルーティーで爽やかな酸味と香りはが特徴。

エチオピア

エチオピアのコーヒー豆の特徴
アラビカ種コーヒー発祥の地。
ちなみにコーヒーという単語もエチオピアの“カッファ”地方の呼び名が起源になったと言われています。
特に、シダモ地方のイルガチェフェ村で生産されるコーヒーはプレミアムコーヒーとして世界中で高く評価されています。
風味は、ピーチやブルーベリーのような甘くフルーティーな酸味、軽いボディ感が特徴。

ケニア

ケニアのコーヒー豆の特徴
アフリカ諸国の中でも品質の高さから近年世界中で注目を集めています。
年2回の収穫が行われ、11月ごろからの1回目で収穫されたコーヒー豆が品質が高いと言われています。
フルーティーな酸味と深いコク、フローラルな香りなどが特徴。

ウガンダ

ウガンダコーヒーの特徴
日本ではあまり知られていませんが、アフリカでは第2位の生産量を誇ります。
生産の8割はロブスタ種ですが、“アフリカの真珠”と呼ばれる高品質なアラビカ種も生産しています。
アフリカらしい野性味は薄く、さわやかな酸味と甘味、バターのようなコクなど、飲みやすいすっきりとしたバランスが特徴。

タンザニア

タンザニアのコーヒー豆の特徴
キリマンジャロの産地。
知名度は高いですが、生産量自体は世界で21位とそこまで高くありません。
タンザニアの高級豆であるキリマンジャロはもともとキリマンジャロ山の麓で生産された豆を指しましたが、現在はタンザニアで収穫され、水洗処理されるアラビカ種のコーヒーを指しています。
強く良質な酸味とバランスの良いコクが特徴。

アジア・その他のコーヒー産地と特徴

インドネシアの風景

コーヒー生産量2位のベトナムをはじめ、インドネシア、インドなど、コーヒーの栽培が盛んに行われているアジア。

これまでコモディティコーヒーがほとんどでしたが、サードウェーブコーヒーの流れでスペシャリティコーヒー生産の強化も期待されています。

インドネシア

インドネシアのコーヒー豆の特徴
世界第4位のコーヒー豆生産国。
国名よりも、日本で人気の高いマンデリンという銘柄名の方が有名かもしれません。
全体の約10%しかないアラビカ種は、マンデリンをはじめ、クリームに例えられるほどのまろやかな苦味とコクが特徴。

インド

インドのコーヒーの特徴
実は紅茶だけでなく、コーヒーの生産も行われているインド。
季節風を利用したところからはじまったインドモンスーンコーヒーはエスプレッソ用としてイタリアで高く評価されています。
インパクトのある苦味とインドモンスーンならではの香りが特徴。

ベトナム

ベトナムのコーヒーの特徴
世界第2位の生産量ながら、ほとんどがロブスタ種なため日本での知名度は低いベトナム。世界のロブスタ種生産の40%以上を占めます。
風味は泥臭い、焦げた麦のようと言われることも…。
しかし、ブレンドのアクセントとして使われる意外な実力を発揮するなど、身近なところで飲んでいるはずです。

ラオス

ラオスコーヒーの特徴
近年急成長を続け、輸出量・価格・品質が年々上昇しています。
全生産量の9割がボロベン高原に集中していて、国レベルでコーヒー生産の促進を図っています。
風味はほのかな酸味と控えめな苦味が素朴なバランスで少し個性に欠くのが特徴。今後に期待です。

パプアニューギニア

パプアニューギニアのコーヒーの特徴
ヨーロッパで高く評価されていますが、日本では知名度の低いパプアニューギニア。
非常に昼夜の寒暖差が大きく、「一日で1年の気候を繰り返す」と言われ、引き締まったコーヒーを生産する環境が揃っています。
甘みが強く、マイルドな酸味とコクのバランスが特徴。

ハワイ

ハワイコーヒーの特徴
ハワイ土産としても有名なハワイコナを生産。
標高600m程度とコーヒー栽培には低いですが、ハワイ特有の気候で高地と同等の品質のコーヒーが栽培されています。
ちなみにホワイトハウス御用達コーヒーでもあります。
柔らかな酸味とフローラルな甘みのある香り、マイルドな口当たりが特徴。

 
 

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