手軽にエスプレッソに近いモカ・コーヒーが淹れられるマキネッタ。
エスプレッソ好きにおすすめのコーヒーメーカーで、本場イタリアの家庭には欠かせないアイテムです。
ただ、マキネッタにはたくさんの種類があるため、最初はどれを買ったらいいか分からないという人もいらっしゃるのではないでしょうか?
そこで今回は、マキネッタの選び方のポイントとおすすめ製品をご紹介します。
INDEX
マキネッタとは
「マキネッタ」とは、エスプレッソのように圧を与えてコーヒーを抽出するコーヒー器具のことを言います。
代名詞的な器具は、ビアレッティ社の「モカ・エクスプレス」。
マキネッタは、「モカ・ポット」と言うこともあり、呼び名はメーカーによって変わってきますが、仕組みは同じです。
上段と下段に分かれており、下段に水、バスケット部分にコーヒー粉を入れてしっかり締めた本体を火にかけるというもの。
そして、水の蒸気圧を利用して濃厚なコーヒーを上段に抽出します。
イタリアでは、モカ・ポットで淹れるコーヒーのことを「モカ・コーヒー」、または「直火式エスプレッソ」と呼び、エスプレッソマシンで抽出される9気圧のエスプレッソコーヒーとは分けています。
マキネッタは、使用するにつれて風味がよくなるといわれており、徐々に抽出具合が安定してきます。
そのため、ヨーロッパでは1つのモカ・ポットを長く愛用する人が多く、「我が家のモカ・コーヒーの味」が存在する家も。
カフェでなかなか買えないコーヒーの味がマキネッタの魅力なのです。
マキネッタの選び方の3つのポイント
いざマキネッタを選ぼうと思うと、サイズ・素材・メーカーなど、様々な選択肢があります。
マキネッタは一度購入すると長く愛用する抽出器具なので、失敗しないマキネッタの選び方を3つのポイントに絞って解説します。
マキネッタのカップ数について
モカ・ポットことマキネッタで淹れる1杯の量は、エスプレッソのデミタスカップ基準の約50㏄。
蒸気圧で濃厚なコーヒーを淹れるしくみです。
そのため「ハンドドリップのようにドリッパーのサイズに関係なく自分で抽出量を変える」ということができません。
器具のサイズに合わせて、毎回水とコーヒー粉の量を同じにしなければなりません。
ハンドドリップやフレンチプレスの場合は、ある程度抽出量を調節できるため大きめの器具を選ぶことがありますが、マキネッタの場合、大は小を兼ねないので注意が必要です。
取り扱いが便利で人気のあるサイズは3カップ用で、一人用なら2カップサイズもおすすめです。
アルミとステンレスについて
マキネッタの材質には、アルミ製やステンレス製のものがあります。
アルミ製は、とにかく熱伝導率が優れてかつ軽量。
バーベキューやアウトドア時の携帯に便利なだけでなく、伝統的なマキネッタのデザインはアルミ製のため、昔ながらのレトロで素朴なフォルムがとても引き立ちます。
一方、ステンレス製のマキネッタは、変色に強く、扱いやすいだけでなく汚れを落としやすいことが特徴で、ステンレス特有のクールなデザインが魅力的。
更に、ステンレス製はIH調理器具も対応しているものもあるため、レトロなマキネッタらしい雰囲気ならアルミ、実用性を求めるならステンレスを選びましょう。
マキネッタのブランドについて
イタリアのみならず、ヨーロッパの家庭で広く愛用されているマキネッタ。
マキネッタは、構造がシンプル。
故障も少なく耐久性に優れているため、1個を10年以上、長期間使う人も多いです。
購入する際には“一生モノ”を見つけるつもりで、本場イタリアブランドのマキネッタの中から選ぶことをおすすめします。
特に人気の高いメーカーをご紹介します。
ビアレッティ/BIALETTI
マキネッタと言えば、イタリアのビアレッティ社。
マキネッタの元祖モカ・エクスプレスはもちろん、同社のトレードマーク「ひげおじさん」は、誰でも一度は見かけたことがあるでしょう。
実は、あのひげおじさんのモデルは創設者のアルフォンソ・ビアレッティ氏なのだそう。
1919年、ビアレッティは、ビアレッティ氏がアルミニウム製品のワークショップを開き起業して始まりました。
1933年に発売の「モカ・エクスプレス」は、家でも直火式エスプレッソが入れられるということで注目を集めます。
そして、モカ・エクスプレスは、ビアレッティを一躍有名にしました。
その後も着々と事業展開してきたビアレッティ社は、2000年代に調理器具や家電部門にも進出し、エスプレッソマシンを開発・発売するまでに成長しています。
「どのマキネッタにするか迷っている…」という方は、ビアレッティから選んでおけば間違いありません。
イルサ/ILSA
ステンレス製のマキネッタの定番と言えば、イタリア北部トリノにあるイルサ社ブランド。
1946年創立の老舗キッチンウェアメーカーです。
イルサの強みは、ステンレスやアルミなどの高い加工技術。
家庭用から業務用まで幅広い調理器具を生み出しています。
中でもステンレス製のエスプレッソメーカーは、高品質で定評があるため、イタリア中で広く支持されています。
ヴァリラ/VALIRA
ヴァリラ社は、スペインの大手調理器具メーカー。
フライパンや鍋などの調理器具だけでなく、スペインらしい鮮やかなカラーの保存容器や保冷バッグなど、さまざまなアイテムを扱っています。
ヴァリラのエスプレッソメーカーは、アルミ製とステンレス製両方のマキネッタがありますが、特にステンレス製の「イザベラ」が有名です。
アレッシィ/ALESSI
アレッシィは、イタリア屈指のデザインファクトリー。
キッチンウェアや調理器具、ハウスインテリアなど、取り扱う項目は幅広く、ユニークでスタイリッシュなデザインの商品を展開しています。
1921年にイタリア西部のオメーニャにて創業のアレッシィは、もともと金属食器を作る会社でした。
現在は、世界のデザイナーとのコラボや斬新なデザインのキッチンウェアで、世界中から注目されています。
アレッシィのエスプレッソメーカーは、やはりとてもユニーク。
美しく独特で有機的なデザインが多いです。「9090」を始め、「La Cupola」や「Pulcina」など、機能性はもちろんのこと個性的でおしゃれなフォルムは、コーヒーファンを絶えることなく魅了しています。
アレッシィのデザインは、キッチンインテリアとしても優秀すぎる存在感。
1個あるととても幸せなコーヒータイムが過ごせるでしょう。
おすすめのマキネッタ5選ランキング
マキネッタ選びに絶対後悔したくないという方のために、おすすめのマキネッタ5選をランキングにしてみました。
1位:ビアレッティ モカ・エクスプレス
ビアレッティのアルミ製のモカ・ポット「モカ・エクスプレス」は、言わずと知られたマキネッタの定番中の定番です。
発売以降、家庭用の直火式エスプレッソメーカーとして、イタリア国内はもちろん世界シェアNO.1を誇ります。
1杯~18杯までの幅広いサイズ展開で、イタリアでは、杯数ごとに数個持っている家も少なくありません。
家で簡単に直火エスプレッソが飲めるということで、モカ・エクスプレスは爆発的な支持を得てきました。
経済的な値段で買えて丈夫で長く使えるだけでなく、交換パーツも手に入りやすいです。
創業当時から100年変わらない伝統の形状で、エスプレッソのようなクレマは作れませんが、濃厚なモカコーヒーはデミタスカップの中で砂糖を加えるとなんともいえない贅沢な風味になります。
ビアレッティ モカ・エクスプレスの口コミ評判
おしゃれで定番
2位:ビアレッティ ブリッカ
ビアレッティの「ブリッカ」は、より濃厚なエスプレッソと泡の「クレマ」を味わいたい人や、モカ・エクスプレスに満足できない人にいち押しです。
サイズは、2カップまたは4カップが選べます。材質はアルミ製。
価格はモカエクスプレスよりもしますが、サーバーの吹出口に圧力バルブが取り付けられていて、エスプレッソのように気圧を加えてコーヒーの抽出が可能に。
そのため、最大の特徴である、エスプレッソと同じような濃厚でクリーミーなクレマが作れます。
ビアレッティのモカ・エクスプレスの改良型とみていいでしょう。
エスプレッソマシンと比べるとリーズナブルですし、手軽にクレマのある直火式エスプレッソが楽しめてしまいます。
また、ブリッカは、下段がブラックカラーでさりげなくおしゃれなデザインも素敵です。
*人気が高く、日本では入荷と同時に完売の状態が続いています。
ビアレッティ ブリッカの口コミ評判
美味しいですね。コクですね。
そしてドリップとは全く違うコク!私の望むコーヒーとはコレだよ。コレ!
イリーの豆はインテンソ。カフェ・オ・レが旨いよ。
幸せだよ。機械は全く難しくないです。まぁ、今はYouTubeがあるからですかな…
~追加~
火加減が弱すぎると、クレマが出来ません。
(味は変わらず美味しいですが。)
底の外に出ないくらいの火加減でジュワジュワしてきたら火から下ろすといい感じです。
3位:イルサ マキネッタ
ステンレス製のマキネッタといえば、イルサ社。
品質に定評のあるイルサのマキネッタは、ステンレス製の高品質なモカ・ポットの中では、イタリアで最も人気が高い器具です。
人気の秘訣は、扱いやすさ。
ステンレスのため、変色しにくく汚れもつきにくいため、掃除しやすくなっています。
耐久性にも優れており、長年愛用者が増え続けている良品なのです。
イルサ製マキネッタは、抽出量を変えられるありがたい機能も。
サイズ展開は、1,3,6,10カップ向けがありますが、1カップ用以外には減量フィルターがついているため、不要なときは規定量の半分に減らすことが可能です。
一つ注意点を言えば、イルサのマキネッタは、取っ手部分まで全てステンレス製。
本体をコンロに乗せて着火すると、火の位置によって、取っ手が熱くなりすぎることがあるため注意しましょう。
何よりも実用的なマキネッタを求めている人におすすめです。
イルサ マキネッタの口コミ評判
手軽にエスプレッソが作れて大満足です。
形もシンプルでキッチンに置いてあっても違和感なく毎日使えそうです^^
4位:ヴァリラ イザベラ
ガスコンロに電気コンロ、HI調理器具まで対応しているマキネッタなら、スペイン発ヴァリラ社の「イザベラ」がおすすめです。
*IH対応のマキネッタは選択肢が少ないのが残念…
イザベラは、ステンレスの本体に握りやすい形状の樹脂製の取っ手がついています。
実用性、デザイン性と耐久性に優れたステンレスは、マキネッタの使用をより簡単にしてくれます。
4,6,10カップ用のサイズ展開のため、特に家族や友人たちと一緒に食後のコーヒーを楽しみたい方に最適。
お値段的にも、他のステンレス製マキネッタより経済的です。
もちろん、樹脂製の取っ手は、劣化してきたら別途購入も可能。
とにかく長く使いたい方におすすめの逸品です。
ヴァリラ イザベラの口コミ評判
自宅でカフェ気分
デザインが好きです。
美味しく淹れる為に使用前のするべきことが丁寧に書かれています。
保証書やレシピも入り、良かったです。
使いやすい、洗いやすい、美味しく淹れてます。
5位:イルサ ズランチョ
イルサのマキネッタ製品は、高品質なステンレスで有名ですが、中でも「ズランチョ」は、直火式のハイグレードタイプです。
ずっしりとした重厚な本体は、取っ手まですべて高級なステンレス製で、テカリを抑えたマット仕上げがとても上品。
イタリアのキッチンウェアメーカーの老舗「イルサ」の細部まで完璧を求めるこだわりが感じられます。
ステンレスで汚れにくいのはもちろん、掃除しやすく丈夫なため、管理を怠らなければずっと美味しいコーヒーを淹れ続けることができるでしょう。
価格は、他のマキネッタに比べると上がりますが、その価値はある器具です。
2,4,6カップ用のサイズ展開で、減量フィルターがついているため、調節も可能です。
マキネッタに一生もののハイグレード品を求めるなら、イルサのズランチョで決まり。
イルサ ズランチョの口コミ評判
大人二人が毎食後にマグカップで飲むことを考えた結果4cupに決めました。
ちょうどいいサイズです。
[接合部について]
溶接割れもなく、しっかり施工されています。
頑丈そうなところも気に入りました。大切に使い込んでいこうと思います。
マキネッタで直火コーヒーのある毎日を!
今回は、マキネッタの中でも一般的な製品ラインをご紹介しました。
購入するにあたり、いろいろと考慮するポイントが見えてきたのではないでしょうか?
一言に「マキネッタ」と言っても、さまざまなタイプがあります。
選ぶ際に注意したいのは…
- 必要な容量のマキネッタを選ぶこと
- アルミかステンレスの素材の違い
- どのメーカーのマキネッタが好みか
の3つのポイントです。
マキネッタは構造がシンプルで、10年、20年と使える抽出器具です。
だからこそ、ずっと使い続けたいと思えるような魅力のあるマキネッタを選ぶようにしましょう。
マキネッタが一台あるだけで、自宅で手軽にモカコーヒーやエスプレッソのある生活が楽しめます。