スペイン語で「豊かな海岸」(Costa Rica)を意味するコスタリカ

太平洋とカリブ海に挟まれ、広大な大自然に恵まれた観光大国です。

そして、言わずと知られた良質なコーヒー豆の生産国
国の方針で「アラビカ種以外の栽培が禁止」というユニークな特徴を持つコーヒー産地でもあります。

今回は、そんなコスタリカのコーヒー豆の特徴や種類、おすすめ農園などを含めてご紹介します。

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コスタリカのコーヒー豆の特徴

コスタリカの位置

  • コスタリカのコーヒー年間生産量:85340トン
  • 世界シェア:約1%
  • 生産国量ランキング:16位
    ※2018年度調査 (FAO国連職業農業機関による統計より)

ちなみに、世界のコーヒーの約12%が中央アメリカで生産されています。
中でも最も生産量が多い国はホンジュラスで、生産量はコスタリカの約6倍。

しかし、日本も含め世界でシェアがたった1%のコスタリカ産のコーヒーのほうが人気が高いです。
今回の特集ではそんな理由についても掘り下げてご紹介します。

コーヒー豆産地としてのコスタリカ

コスタリカの山地

コスタリカは、日本の北海道に満たない面積の非常に小さな国

国土の半分は海抜500m以上の高地で、グアナカステ火山脈を始め、山岳地が国土の真ん中を背骨のように走っています。
コスタリカコーヒーの多くの生産地域は、標高1000m~1700mの高地で、温暖で安定的な降水量、また火山質の肥沃な土壌と、おいしいコーヒー栽培に適した環境がそろっています

コーヒー豆の主要生産地は…

  • タラス
  • 東・西・北セントラルバレー
  • オロシ
  • トゥリアルバ
  • ブルンカ

など、山岳部を中心に広がっています。

中でもタラスは、高品質なコーヒー豆の産地として非常に有名です。

過去には、アメリカのスターバックスが、高級品種「ゲイシャ」コーヒーを自動フレンチプレスで抽出し、高値で販売したことで話題になっていました。

コスタリカのコーヒー豆生産量自体は多くありませんが、栽培に適した環境で生産されるコーヒー豆が非常に高品質なため、スペシャリティコーヒーの拡がりとともに“良質なコーヒー産地”としてのイメージは世界中で定着しました。

コスタリカのコーヒー豆の歴史

コスタリカの町並み

コスタリカのコーヒー豆の歴史は、約200年前にさかのぼります。
スペイン支配下の18世紀後半、コーヒー豆は、エチオピアから直接コスタリカに持ち込まれました。

コスタリカ政府はコーヒー栽培を推奨し、19世紀になると、コーヒーは国の輸出産業を大きく支えるようになりました。

その後、世界恐慌、世界大戦、政情変化などの激動の時代を迎え、コーヒー価格の暴落などさまざまな困難を乗り越えながら、現在にいたります。

そして、1933年に政府と生産業者でコスタリカコーヒー協会(ICAFE)が組織されました。
それ以降、ICAFEはロブスタ種の栽培を禁止するなど(1988年)、コスタリカ産スペシャリティコーヒーの栽培、精製から取引までを全面的にサポートしています。

コスタリカのコーヒー豆栽培

コスタリカのコーヒー栽培

コスタリカのコーヒー豆は、主流は「カトゥーラ」「カトゥアイ」ですが、ほかにも幅広いアラビカ種が栽培されています。

コスタリカには約8万もの小規模農園があり、丁寧な手作業によってコーヒーが栽培されています。

コスタリカのコーヒー豆の精製方法は、ウォッシュト、またはパルプトナチュラルに分かれます。パルプトナチュラルは、別名「ハニープロセス」と呼ばれています。

ハニープロセスとは

コスタリカでは、コーヒーチェリー付着のシュシレージ(粘液質)を、ハチミツという意味の「ミエル」と呼びます。

そして、このハニープロセスがコスタリカコーヒーの味の品格を決めているといっても過言ではありません。

ハニープロセスでは、コーヒーチェリーの果肉を除去した後、ミュシレージをどのくらい残して乾燥させるのかによって…

  • ブラックハ二―…除去しない
  • レッドハニー…20~25%除去
  • イエローハニー…50%程度除去

に区分されます。

ミュシレージには、高度栽培で凝縮されたコーヒーチェリーのミネラルや甘みを多く含んでいるため、コーヒーの味を大きく左右するのです。

そのためコスタリカのコーヒー豆には、苦味や酸味とは別に上品な甘みがあり、これが世界中のコーヒー好きを虜にしています。

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コスタリカのコーヒー豆の味の特徴

コスタリカのコーヒー豆の味の特徴は、やはり酸味と豊かな香り、深いコクと苦みのバランスでしょう。

生産者によって、ナッツ系かフルーツ系なのかフレーバーが変わってきますが、バランスのよい深いコクは、飲んだ後にほっこりとリラックスさせてくれます。

そして、実はコスタリカで生産されるコーヒーの約50%は、スペシャリティコーヒーなのだとか。

世界のコーヒー業者が、コスタリカに注目するだけの理由が垣間みられます。

おすすめの飲み方

コスタリカのコーヒーのおすすめの飲み方は、バランスと香りを生かすことができる抽出方法がベストです。

焙煎度は淹れる器具によって中煎りから深煎りがおすすめです。

例えば、ハンドドリップで淹れる場合、ネルドリップなら温度を若干おさえて85~90度にしてじっくりいれると、ハニープロセスならではのまろやかな甘みを楽しめます。
ペーパードリップなら、温度は92度くらいで抽出すると、すっきり軽やかな風味を味わえるでしょう。

バランスよくストレートな味わいを楽しむなら、フレンチプレスもおすすめです。
フレンチプレスで淹れる場合、豆はやや深煎りにして、沸騰直後の熱湯で抽出してください。

コスタリカのコーヒー豆の等級について

コスタリカのコーヒー豆の等級は、生産地域高度で決められています。

山岳部の標高の高い地域ほど、コーヒーの発育はゆっくりと進みますが、密度が高く高品質なコーヒーとして評価されています。

【太平洋側斜面の高地】

等級 条件
SHB(SHG) 標高1200m以上
GHB 標高1000m~1200m
HB 標高800m~1000m

【カリブ海側の高地】

等級 条件
HGA 930m~
MGA 600m~900m
LGA 150m~600m

【カリブ海と太平洋の間】

等級 条件
MHB 500m~900m

 

おすすめの農園1「カンデリージャ農園」

コスタリカのコーヒー産地としてとても有名なタラス地区にある「カンデリージャ農園」

こちらのコーヒーは、標高1500mの寒暖の差が激しい気候の中、大切に育てられています。
しっかりと熟した後大切に手摘みされたコーヒーチェリーは、パルプトナチュラル製法で加工されて、上品なハニーコーヒー(ハニープロセス)に仕上げられています。

カンデリージャ農園のコーヒーは、ハチミツやキャラメルのような甘みとフルーティなフレーバーとまろやかな飲み口が特徴です。
まさに、午後のリラックスタイムのぴったり。

「これぞコスタリカ!」と言いたくなるようなコスタリカの高級コーヒーをたしなみたい方は、このカンデリージャ農園から試してみてください。

おすすめの農園2「ベジャビスタ農園」

「ベジャビスタ農園」は、タラスの山岳部の中でも特に高い1750m越えの位置にあるコーヒー農園で、コスタリカCOEでも常連です。

こちらのコーヒーは「イエローハニープロセス」(シュシレージ50%程度除去)で加工されているため、より甘く、ジューシーで鮮やかな酸味と香り豊かなコーヒーが楽しめます。

ちなみに、ご紹介の商品は、田代珈琲が直接輸入しているダイレクトトレードコーヒーです。
なんと、農園との取引は2011年から続いているそうです。

農園主ボニージャ氏と、その家族によって丹精込めて育てられた上質のコーヒーをぜひお試しください。

一杯のコーヒーから感じる上質なコスタリカの味わい

コスタリカの森林

コーヒー生産の歴史が長く、中米の激動の時代を突き進みながらスペシャリティコーヒーの産地としてイメージを確立したコスタリカ

小規模ながら各農園がそれぞれ自信をもって生産する高品質コーヒーは、世界中のコーヒー好きを虜にしています。

この国のコーヒー栽培環境には、スターバックスが自社農園を作ってしまうほど人々を惹きつける魅力があります。

スタッフ
現在、中南米では地球温暖化による影響でコーヒーのさび病が広がっているそうです。
このままでは将来、コーヒーの価格の急騰、または将来市場からなくなってしまう可能性も。
そのため、気候の変動にも強い品種の開発と栽培方法の研究が進められています。私たちもコーヒー消費国の一員として、一杯のコーヒーを通して引き続きコスタリカコーヒーが「サスティナブル」(持続可能)であり続けるように支えていきましょう。
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