コーヒー用語でよく耳にする“ストレートコーヒー”。
ただ、どんな意味か知らずにコーヒーを飲んでいる方も多いです。
そこで今回は、ストレートコーヒーがどんなコーヒーを指すのか、またストレートコーヒーの楽しみ方を詳しくご紹介します。
INDEX
ストレートコーヒーとは
ストレートコーヒーとは…
一つの産地から収穫された単一の豆
のことを指しています。
日本で人気の高いストレートコーヒーだと、“ブルーマウンテン”“キリマンジャロ”“モカ”などの銘柄が有名です。
購入したコーヒー豆の袋に、銘柄名だけが書かれたコーヒー豆はストレートコーヒーです。
ストレートコーヒーは単一の産地のコーヒー豆のため、産地ごとの個性や特徴、風味などをそのまま楽しむ事ができるのが特徴です。
簡単に言えばストレートコーヒーは1種類だけのコーヒー豆なので、個性のはっきりとした風味が味わえます。
例えば、ストレートコーヒーが“ブラジルの豆だけ”なのに対して、シングルオリジンは“ブラジルのサンタアリーナ農園の豆だけ”のように、シングルオリジンではさらに農園ごとの個性や品質の違いを楽しめます。
ストレートコーヒーとブレンドコーヒーの違い
ストレートコーヒーと同じくよく耳にするコーヒー用語がブレンドコーヒーですよね。
こちらは“ブレンド”というフレーズからもわかりやすいですが、生産地や種類の異なる豆を混ぜたコーヒー豆です。
ストレートコーヒーは、風味を後から変えることはできませんが、ブレンドコーヒーは、数種類の豆の良いところを組み合わせながら狙った風味を作り上げられるのが特徴です。
「では、ストレートコーヒーとブレンドコーヒーはどちらがいいの?」とよく質問されますが、どちらも品質の良い豆を使っていれば、おいしいコーヒーが淹れられるのは間違いありません。
簡単に違いを紹介するなら…
- 「いろいろな味のコーヒーを試して楽しみ方の幅を広げたい」という方→ストレートコーヒー
- 「毎日飽きずに手軽においしいコーヒーが楽しみたい」という方→ブレンドコーヒー
のように選ぶと、相性の良いコーヒーが見つけられると思います。
ブレンドコーヒーについては、またほかの機会に詳しくお伝えするとして、今回はストレートコーヒーの楽しみ方についてさらに詳しくご紹介したいと思います。
ストレートコーヒーにおすすめの抽出方法
ストレートコーヒーは、抽出されたコーヒーの酸味・苦味・コク・甘み・香りといった風味の個性の違いを感じながら飲むとより一層楽しめます。
ただ、そのためには毎回同じように抽出することが重要です。
例えば、一番ポピュラーなペーパードリップは、実は毎回同じように抽出するのに高い技術が必要な抽出方法です。
お湯の温度・抽出時間・注湯の回数・注湯量がすべて同じにならないと、同じ風味には抽出できません。
そのため、もちろんストレートコーヒーを楽しむのにペーパードリップでも問題はありませんが、おすすめはフレンチプレスです。
紅茶の抽出器具のイメージがありますが、そもそもはコーヒーのために発明された抽出方法。
- 抽出のブレが少ない
- コーヒーオイルまで抽出できる
- 豆の個性を感じやすい
の3つです。
基本的な抽出方法さえ守れば、誰が淹れても同じ風味を再現できる抽出方法です。
また、フレンチプレスはステンレスフィルターを使うため、ペーパードリップでは抽出できないコーヒーオイルまでしっかり抽出でき、コーヒー本来の風味をダイレクトに楽しめるのが特徴です。
こうした特徴から、例えばスペシャリティコーヒー専門店の丸山珈琲さんは、すべてのコーヒーをフレンチプレスでサーブしてくれます。
価格もハリオのもので2,000円くらいからと決して高い抽出器具ではないので、ストレートコーヒーを楽しむなら1個持っておいて損はないと思います。
珈琲屋のお試しセットでいろいろなストレートコーヒーを楽しむ
ストレートコーヒーでコーヒーを楽しむなら、いろいろな銘柄を試してみることをおすすめします。
いろいろな国や産地のコーヒーを飲んでみると、自分の好みのコーヒーの味わいもなんとなくイメージが掴めてきたり、ストレートコーヒーを飲みながら「この豆は〇〇だから酸味がまろやかだな」なんて焙煎士になりきってレビューしてみたり、コーヒーの楽しみ方の幅が広がります。
ただ、ストレートコーヒーは一般的にブレンドコーヒーよりお値段が高めのことが多いです。
*混ぜものなしで勝負しているコーヒー豆なので仕方ないのですが…
そこでおすすめの方法は、コーヒー屋さんのお試しセットを購入する方法です。
コーヒー好きの方は、美味しい豆が買えた豆屋さんでは、引き続きリピーターになる方がかなり多いです。
そのため有名所のコーヒー豆屋さんは、初回限定で赤字覚悟のお試しセットを用意しているところがあります。普段の価格の半額くらいで買わせてくれるので、かなりお得に高品質なストレートコーヒーが手に入ります。
それもストレートコーヒーのお試しセットは、各銘柄を100gずつなど、それぞれの銘柄の個性を飲み比べするのにちょうどいい量なんです。
なのでこれから「いろいろなストレートコーヒーを飲み比べてみたい」という方は、いろいろな珈琲豆屋さんの初回限定のお試しセットをフル活用することをおすすめします。
1.珈琲きゃろっと
珈琲きゃろっとは北海道の珈琲屋さん。
店主である内倉氏は焙煎士のトップを決めるローストマスターズチャンピオンシップで優勝された実力を持つ方で、北海道の歴史の中で2人目の国際焙煎士の有資格者だそうです。
珈琲きゃろっとも初回限定お試しセットが200g×2袋で2,138円とかなりリーズナブル(1日30セット限定)。
ちなみに2種類の豆は…
- グァテマラ・プラン・デル・グアヤボ農園
- コスタリカ・ハルディン・デ・アロマス農園
とシングルオリジンのストレートコーヒーです。
どちらも珈琲きゃろっとのスタッフが現地まで赴き、農園と取引をしているスペシャリティコーヒー。
普通は100g約1,000円以上の豆です。
特に、グァテマラはスペシャリティコーヒーの産地としても注目されている国で、ストレートコーヒーを楽しむなら一度は飲んでおきたい銘柄です。
2.珈琲屋ほっと
群馬の前橋市にある自家焙煎の珈琲屋さんです。
楽天市場でも珈琲豆を販売していて、初回限定で有機栽培のストレートコーヒー3種類×90gが送料無料で1,080円で購入できます。
筆者が購入した時には、コロンビア・ペルー・東ティモールの組み合わせでした。
特にコロンビアがおいしくて、しっかりとコロンビアマイルドと呼ばれる香味と甘みが感じられます。
普段の値段でも比較的リーズナブルな方ですが、有機のストレートコーヒー270gでこの価格は非常にお得です。
3.土居珈琲
今回ご紹介している3種類の中では一番高いのですが、土居珈琲でもストレートコーヒー2種類×100gで2,288円のお試しセットが用意されています。
お試しセットで届くストレートコーヒーは…
- グァテマラ カペティロ農園
- エルサルバドル ラ・レフォルマ農園
のシングルオリジンです。
土居珈琲は料理王国100選にも3年連続で選ばれるなど、コーヒー屋さんとしてはかなりネームバリューが高いです。
取り扱っているコーヒー豆はすべてスペシャリティコーヒーで、COE(カップオブエクセレンス)に入賞しているコーヒー豆もあります。
ちなみにエルサルバドルラ・レフォルマ農園は2011年のカップオブエクセレンス3位の農園です。
今まで飲んできたエルサルバドルで一番美味しいコーヒー豆でした。
お試しセットの中では高めですが、これよりおいしいグァテマラやエルサルバドルのストレートコーヒーを専門店や自家焙煎の喫茶店で飲もうと思うと1杯600円以上は取られます。
筆者も結局お値段が高いので初回のお試しセットだけでその後は購入していませんが、とても貴重なコーヒー体験でした。
ストレートコーヒーで楽しみ方はもっと広がる
耳にはするけどどんな意味なのかよくわからないコーヒー用語の代表格であるストレートコーヒーとは何かご紹介しました。
ストレートコーヒーとは、一つの産地から収穫された単一の豆のことです。
ブレンドコーヒーと正反対の豆と覚えておけば大丈夫です。
ストレートコーヒーを飲むようになると、産地ごとの違いや、酸味や苦味など、コーヒーの風味を構成する味の違いもわかるようになり、より一層コーヒーが楽しめるようになります。
コーヒーの楽しみ方の幅を広げる一歩として、いろいろな銘柄のストレートコーヒーにチャレンジしてみましょう。