コーヒー好きの方なら、一度は「おいしいコーヒー豆を購入したはずなのに、淹れてみたら香りがしない」なんていう経験をしたことがあるのではないでしょうか。どんなに良いコーヒー豆でも、酸化して味と香りが薄れてしまったら、おいしく淹れることはできません。
そこで、今回の記事ではコーヒー好きの方がよく悩む、「どうやったらコーヒーの酸化を防げるの?」「どんな方法が一番コーヒー豆の保存に合っているの?」といった疑問にお答えしたいと思います。正しいコーヒー豆の保存方法を確認して、新鮮なコーヒーをおいしくいただきましょう。
INDEX
コーヒー豆の保存の基本
まず、確認しておきたい大前提は、“コーヒー豆の100%の風味を完璧にキープする保存方法はない”という点です。コーヒーは、焙煎から炭酸ガスの放出が落ち着く3~4日目が一番の飲み頃と言われています。その後はどんな方法で保存しても、時間とともに劣化していくことは避けられません。そのためこれから保存方法についてご紹介していきますが、一番おいしくコーヒーを楽しむ方法は
“できるだけ早くコーヒー豆を使い切ること”です。
と言っても、実際に一度に買う量などから、すぐには飲みきれないこともありますよね。そこで、まずはコーヒーのおいしい状態を保つための基本を確認しましょう。
1.新鮮な豆を手に入れる
コーヒー豆の酸化は、袋を開封してから始まるのではなく、焙煎が終わった瞬間から始まります。スーパーなどで販売されているコーヒー豆の中には、焙煎されてからすでにかなりの時間が経過しているものもあります。窒素充填など、さまざまな保存技術も開発されてはいますが、それでも時間の経過してしまったコーヒー豆の場合、購入後にどんなに正しい方法で保存しても豆本来の味わいを楽しむことはできません。
そのため、本当においしいコーヒーを楽しむためには、“新鮮な”コーヒー豆を手に入れる必要があります。新鮮なコーヒー豆とは、つまり焙煎したてのコーヒー豆のことです。コーヒー専門店などでは、新鮮なコーヒー豆をお客様に購入してもらうために、焙煎日もしっかりと記載していることがほとんどです。焙煎したてのコーヒー豆を正しく保存することで、おいしい状態のコーヒー豆をできるだけ長く楽しめます。
近くにコーヒーの専門店がない場合でも、最近ではインターネットショッピングで焙煎したてのコーヒー豆が手に入ります。焙煎したてのものを発送してもらえれば、3~4日して手元に届く頃にはちょうど飲み頃になっています。
」。送料無料でネコポスで届くのでたいへん便利です。1,200円で北珈館で人気の高いスペシャルティコーヒーが3種類試せるので、はじめての方にもおすすめです。
令和2年7月現在、「コクと風味の3種類」と「フルーティな香りとマイルドな酸味の3種類」の2タイプあるので、是非、両方のコーヒー豆をお試しください!
2.コーヒーの酸化を促進させてしまう4つの“要素”
コーヒーをおいしい状態で保存するためには、必ず避けるべき4つの要素があります。
紫外線にあたることで、コーヒー豆の酸化が速まり、風味が損なわれます。特に直射日光にあたるところで保存していると、光とともに温度も上がり、急激に酸化が進んでしまいます。
酸化の最大の原因になるのが空気中に含まれる酸素です。豆と触れることで化学変化を起こし、風味が損なわれます。窒素が充填されたコーヒーバックは、コーヒー豆に酸素が触れるのを防ぐことを目的としています。
温度によって酸化のスピードは大きく変化します。高い温度のところで保存しておくと、酸化が速まります。そのため、特に気温が高くなる夏の時期には注意が必要です。
焙煎したてのコーヒー豆に含まれる水分量はわずかに1~3%で、水分を吸収しやすい状態。水分を吸収してしまうと、抽出が上手くいかず、水っぽくなる原因になります。梅雨の時期には部屋の中でも湿度が上がるため注意が必要です。
昔から「食品の保存は”冷暗所”」と言われますが、コーヒー豆の保存でもこうした4つの要素をできるだけ避けることで、良い品質をより長く保つことができます。
またコーヒー豆の場合、飲みきるまでの期間によっても保存方法が変わってきます。
保存期間によって変わる保存方法
コーヒー豆の正しい保存方法は、飲みきるまでの期間によっても変わってきます。それぞれの飲みきるまでの保存期間に合わせた正しい保存方法と、おいしい状態を保つための注意点もご紹介します。
焙煎後~1週間までは“常温保存”
焙煎後から一週間位で飲みきれる量のコーヒーであれば、特に冷蔵庫や冷凍庫に入れなくても、おいしい状態のコーヒーが楽しめます。ただし、光や空気で酸化が進むのを防ぐためにも、遮光性と密封性のあるコーヒー専用の保存缶を利用するようにしましょう。保存用容器には、デザイン性の高いものもあるので、コーヒーミルやドリッパーなどと一緒に並べるインテリアとしてもおすすめです。
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フタ裏にはパッキンが付いていて、湿気からコーヒー豆をしっかりと守ってくれます。ツヤ消しのブラックの缶でキッチンに置いてもお洒落です。
カルディのオリジナルキャニスターより細く、背が高いです。
手触りや見た目のマットな感じはカルディの缶と同じです。
1週間~2週間までは“冷蔵庫保存”
自家焙煎で毎回少量の生豆を焙煎しているという方以外、ほとんどのコーヒー好きの方の場合、コーヒー豆を購入してから飲み切るまでの期間は大体1週間~2週間です。保存期間が2週間ほどになると、保存の方法によってもコーヒーの酸化具合に変化が生じるようになります。ただし、きちんと保存すれば、焙煎したての風味に近い状態でコーヒーが楽しめます。
冬の気温が低い時期ならば常温保存でも構いませんが、基本的には密閉できるジップロックやタッパーなどで、できるだけ空気を抜いて冷蔵庫で保存するのがベストです。タッパーの中には、中の空気を抜いて真空に近い状態で保存できるものもあるので、「コーヒーの品質にこだわりたい!」という方におすすめです。
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2週間~1ヶ月以上は“冷凍保存”
新鮮なコーヒーは、できれば2週間以内に飲みきってしまうのがベストですが、時には買いすぎてしまったり、ギフトでたくさんもらったりすることもあります。2週間~1ヶ月、もしくはそれ以上の期間、コーヒー豆を保存する場合、保存方法によって風味に大きな変化があります。例えば常温で1ヶ月保存されたコーヒーは、どんなに元が良いコーヒー豆であっても香りやコクが薄れてしまい、物足りない味わいになります。
そのため、「大量にコーヒーが手に入って、2週間では飲みきれない!」という時に覚えておきたいのが密封できる容器に入れて冷凍庫で保存する方法です。ジップロックなど密封できる容器にコーヒー豆を入れて、中の空気をできるだけ抜いて冷凍庫で保存します。
冷凍したコーヒー豆を使用する時には、自然解凍させる必要はなく、そのままミルで粉にしてコーヒーを抽出します。
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コーヒー豆の保存にまつわるQ&A
コーヒー豆の保存に関してよく質問される内容にもまとめてお答えしていきたいと思います。おいしいコーヒーを長く楽しむための参考にしましょう。
まとめ:正しい保存方法でおいしいコーヒーを楽しもう
今回の記事では、コーヒー豆の保存方法について詳しくご紹介しました。保存期間に応じた正しい保存方法で、コーヒーのおいしい状態をキープしましょう。簡単にまとめてみると…
- 焙煎後~1週間までは“常温保存”
遮光性と密封性に優れたコーヒー専用の保存缶を使った常温保存が正しい保存方法。専用容器はコーヒー好きのインテリアとしてもおしゃれなものがたくさんあるので選ぶ楽しみもあります。
- 1週間~2週間までは“冷蔵庫保存”
タッパーに入れて冷蔵庫保存が正しい保存方法。タッパーの中には劣化を防ぐために真空にできるタイプもあります。コーヒー表面の油で容器が汚れていくので、定期的に容器を洗うのを忘れずに。
- 2週間~1ヶ月以上は“冷凍保存”
2週間で飲みきれない分は、ジップロックに入れて冷凍保存が正しい保存方法。温度差の結露でコーヒーの劣化が進まないように、1~2回分を小分けにして保存しましょう。
コーヒーは焙煎から3~4日が一番の飲み頃。どんな方法を使っても、そこから少しずつ劣化は進んでしまいますが、期間別に正しい方法で保存すれば、豆本来の味わいを長く楽しむことができます。今回の記事の内容を参考にして、おいしいコーヒーライフを楽しみましょう。